なんて静かで美しい映画なんだろう。
コットが走るだけで、たまらなく幸せな気持ちになる。
世界中にいる、コットのように自分を持て余し、居場所のなさに言葉を失ってしまっている人たちに、
どうか心穏やかに過ごせる場所が訪れますように。
希望と光の映画をありがとう。
岡田惠和脚本家
静けさに降る声へ、じっと耳を澄ませます。
アイルランド語の響き、木漏れ日の音、呼吸、光。
宇宙のことを、ほとんど私たちが知らないように。
言葉にできないことが、この世にはたくさん散りばめられていることを感じられる映画です。
青葉市子音楽家
コットの過ごした9歳の夏休み。
それだけなのに言葉にならないほど美しい。
映画そのものがあまりにもコットと共に呼吸している。
無垢な眼差しと呼吸は、見たことないほど繊細で美しく、胸が痛むほどの優しさに出逢う。
切なく、深く、温かく、いつまでも心に響く。
この世界で自分の声をみつけたコットに、この世界で優しくなることを誓った。
池松壮亮俳優
「はぐれ者」と呼ばれたコットが、たしかな足取りで駆けてゆく。
自分の意志で、前だけを見て、大きく腕を振って。
大地も、木々も、空も、彼女を祝福するように輝いている。
誰かに受け止められた経験が、子どもの世界を大きく変えるということを、ひと夏の光の中に見た。
小川紗良文筆家・映像作家・俳優
何気ない日常と大人の優しい眼差しがあれば、子どもは自然と輝きだし、
その小さな光が、今度は大人に、何気ない日常を生きる力を与えてくれていることを知りました。
子どもは、大人がいないと生きていけないけれど、大人は、子どもを守らないと、未来なんて無い。
今、必要な映画だと思いました。
中野量太映画監督
車内に差す陽光が身体をあたたかく包み、
冷たい水が渇いた喉を癒やし、
海の波打つ音が侘しい心を奏でる。
絶望に満ちたかつての若い季節を生き存えさせていたのは、
周囲にいた大人ではなく、
ふとした瞬間の世界の囁きだったかもしれない。
けれども少女は歩む道の先のどこかで、
大人たちもまたそれぞれに絶望を生きているのだとやがて知ってゆく。
児玉美月映画文筆家
あの時、少女はどう思ったのか。
いつもまでも迎えに来ない家でどんな思いで暮らしていたのか。
甘えられずに大人の話を黙って聞き、何を感じていたのか。
大人の弱さも意地悪さも小さな体で受け止めて。
一緒に何かをすることだけが幸せ。
言葉に出来ない子どもの感情が溢れ落ち、胸がギュッとなった。
伊藤さとり映画パーソナリティ
真に共感力のあるアーティストによる芸術作品であり、
過去10年間のどの国の映画よりも感動的で心温まる、胸を打つ作品
Rolling Stone
沈黙の中に力を見出している作品。
愛と家族の優雅な物語として機能し、見つかるべきところで愛が見つかることを描いている。
Detroit News
この切なく美しいアイルランド語の映画は、未来の世代への希望の灯台であり、そして沈黙の力について、近年の他の映画にはないようなメッセージを伝えている。
ノア・コーワンサンフランシスコ国際映画祭
エグゼクティブ・ディレクター
騒々しい世界と混沌とした映画が溢れる中で、
この物語は沈黙を描いているときにこそ最も大きな声を放っている
The Washington Post
小さな宝石のような映画。
演技は素晴らしく、豊かな緑と驚くほどの晴天のアイルランドを舞台にしたシンプルで心に響くストーリーが、感情的な衝撃を与えてくれる。
The Australian
美しく、破壊的
Boston Globe
繊細で無駄のない青春のデビュー作品
Entertainment Weekly
これほど季節の優しい精神を見事に表現している映画は、もしかしたら他にないかもしれない
The New York Times